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2016-04-19

Vol.17 かやぶき屋根を見直す

■かやぶき屋根を見直す

日本家屋の原点、「かやぶき屋根」。
ここには、様々な先人の知恵を学ぶ事ができます。
だから、また「かやぶき屋根」を造ろう!ということではありません。
先人のすばらしい知恵を知り、我々はそれらを
現在の環境に合った家造りに活かす事が必要です。
そんな「かやぶき屋根」のすばらしらを、皆さんにも
知っていただけたらと思います。

■藁の屋根は天然クーラー

日本の建築物は、夏に涼しく過ごせる様に作られています。萱葺の屋根はその原点であり、その点について最も優れた屋根です。
なぜクーラーの役目を果たしているのでしょうか?
その秘密を明かす前に、ひとつの化学現象を紹介しましょう。
水分は蒸発して、水蒸気になります。ただ蒸発しているだけではないのです。水蒸気になるときに、周りの熱を奪って蒸発していくのです。

例えば、暑い日に家の前の道に、水を撒いたりしますよね。それもこの現象を上手に利用している一つです。
水を撒いて、暑くほてった地面を冷やすばかりではなく、周りの熱を奪う事で、涼しくなるのです。
現在は舗装がアスファルトが多いので、またすぐに暑くなってしまいますけどね。

もう気が付き始めた方も多いでしょう。
藁は、雨または夜露などで得た水分をしっかりと、いっぱい貯えています。それが気温が上る日中、
気温が上る時間帯に蒸発しますね。その時の熱を奪って、室内の気温を下げている。
自然現象だけで、周りを冷やすという事をやってのけるのです。

すばらしい知恵だと感動してしまいます。
その代わり、冬は確かに寒いのですが。

■藁の屋根は防虫システム

現在、住宅に限らず、虫の発生には薬品で防御する事が一般的です。
「かやぶき屋根」の家では、これまた驚くほど合理的に、防虫をやってのけていますよ。
木造住宅には、虫がつきやすいという短所があります。特に以前の住宅は、気密性がほとんどありませんので、
彼らは外部から好きなように進入できます。何も対策していないのに、虫がつかないと言う家は、材料が人間にとっても
害のある(いわゆるシックハウスの原因となりうる)材料を使っている場合が多くあります。虫も寄り付かないほど住みづらい
という事です。
また無垢材にはまれに、虫の卵が付いている事があります。
これは木材が生きてきた頃に産み付けられた卵で、それが建築完了後に卵から孵ったりします。さらに家の中に住み着いて
異常発生してしまった事例もあります。
家の中で目に見える範囲で活動している虫たちは、家に対して大した害は加えません。怖いのは、何時の間にか知らないうちに・・・ということです。
シロアリがその良い例ですね。

「かやぶき屋根」はどのような仕組みで虫たちを追い出しているのでしょう。
彼らは春先から活動します。暖かい間は目に見えるところに出てきます。それが段々寒くなるとどこへ行くのか?そう、「かやぶき屋根」の家には虫たちにとって、萱の中という、越冬するには絶好の場所があるのです。
彼らの隠れ家が屋根では、意味がないと思われていますか?「かやぶき屋根」の家の暖房は、囲炉裏で薪を焚き暖を取る。その煙は藁を燻し続けるんです。越冬している虫たちはたまったものではありません。外に逃げれば凍え死に、そのままじっとしていれば、毎日上って来る煙で中毒死です。

日常の生活習慣の中で、しかも非常に合理的に彼らをやっつけていると思いませんか?藁の中に隠れた虫たちを、手間をかけずに一網打尽にしてしまう。まさに天然のバルサンです。(もしかしてバルサンも「かやぶき屋根」の合理性がヒントだったり?)バルサンとの決定的な違いは、人間は逃げなくても良い点でしょう。生活の一部が防虫作業なのですから。

このような無駄のない住生活を今一度見直し、現代住宅に合うシステムを取り入れる事が住宅寿命を延ばす大きなポイントだと考えます。

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